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[ 壱州人辞典 No.83 ]写真家:髙田望

-写真の専門学校を卒業後、作品発表を 中心とした活動を続ける。‐誰もが“懐かしい”と感じる風景だけど、よく見るとその土地特有のストーリーがある‐風景写真を発表している。2020年4月に地域おこし協力隊に着任。人との出会いがターニングポイントとなり、流れ着くように壱岐に移住した。画家のコガワ健太氏(壱州人辞典No.73)と「ついで」というユニット名で活動中。東京都出身。芦辺町在住。-

 

Q1. 壱岐に来るまでは何をしていましたか

写真作家を育成するコースがある渋谷の写真専門学校に進学し、3年間写真の勉強していました。卒業後はこのまま作品を作り続けようと思い、特に就職活動はせず、5年ほどアルバイトを掛け持ちしながら生活していました。
2017年に、祖母の家がある青森県三戸町の風景をテーマにした作品が公募で入選し、新宿と大阪のニコンサロンで一週間ずつ個展を開催しました。

 

約6年の歳月を経てようやく目標としていた個展を開催できた ※本人提供

 

個展を開催したのが27歳、この時までは写真の職歴がありませんでした。前職の美術品オークション会社が、 未経験でもOKなカメラマンの募集をしていたのでアルバイトとして入社し、契約社員を目指して働いていました。仕事や職場はとても楽しかったのですが、体力的に凄くしんどくて・・。2年勤め履歴書に書ける職歴ができたので、30歳を機に転職をしようと考えていました。

 

 

 

 

Q2. どのような経緯で壱岐を知りましたか

2019年4月に、福岡に住む友人に会うための旅行を計画していて、博多から行ける観光地を調べていた時に壱岐を見つけました。初めて壱岐に来島してから、東京に戻った後も「また壱岐に行きたいな」と思い出すほどお気に入りの場所になりました。
当時は「いつか暮らせたらいいな」くらいだったのですが、だんだんと移住に気持ちが傾いた時に、パートナーと2019年11月に1週間お試し移住も兼ねて滞在しました。この時に地域おこし協力隊の募集を知りました。滞在中に壱岐の仕事も色々探してみましたが、医療や福祉など資格が必要な仕事が多く、自分が持ってるスキルを活かして壱岐で働けるのではと思い、協力隊に応募しました。

 

壱岐の写真作品。どこか“懐かしさ”を感じ、よく見るとその土地特有のストーリーがある。  ※本人提供

 

Q3. 島外で暮らした経験が今の暮らしに生きていることはありますか

さまざまな人に会って色んな意見を聞いた事ですかね。人と出会う機会が多いのは都市部ならではですよね。私は場所や出来事よりも、人と関わったことで人生変わってきてるんだろうなぁと、振り返って気づく事が多いです。

例えば写真を学ぼうと思ったのも、高校生の時に当時仲良かった同級生が、美大のオープンキャンパスに行こうと誘ってくれた事があり、その時に“やっぱり私はこういうのが好きなんだな”というのを思い出したことがきっかけでした。小さい頃から美術が好きで、手を動かして物を作る時間も好きだったので、こうして写真を続けられているのは楽しいし、嬉しいです。

 

 

 

 

Q4. あなたが思う壱岐のイチオシの場所はどこですか

印通寺港から久喜漁港を抜けて海沿いを走り、海豚鼻から初山に向かうルートが好きです。
海も山も好きなので、”島”はその全部があるイメージがします。岩がゴロゴロしてて、海があって、木が茂っていて、私がイメージするような”島”の風景をこのルートを通る時に感じます。島っぽさを感じたい時に良く通りますね。

 

Q5. これから壱岐でどんなことをやっていきたいですか

デザインや写真の仕事が“よく分かんない”じゃなくなるといいなと思ってます。 
移住当時、クリエイター系の職業が壱岐にあまり無かったんですよね。なので、自分達が出来ることをやり続けて”壱岐でこういうことやってる人いるんだ”と外から人が来てくれたり、島内で興味持って「やってみたいです!」っていう人が増えたり、そんなきっかけになったらいいなと思っています。
ゆくゆくは、キンコーズのようなちょっとした作業の出来るスペースが作ったり、「こういうことやりたいんだけど…」と気軽に相談に来てもらえるような場所作りをしていきたいなと思ってます。パートナーが画家なので、子どもたちが絵を習いに来たりとかも良いかなと考えています。

 

Q6. あなたにとっての壱岐を一言で表すなら

始まる場所かな。
壱岐に来てから色んなことが始まったので、壱岐に来たらきっと何か始まると思います。(笑)誰かや何かが、人と人のハブになってどんどん繋がって、3人以上集まったら何かが始まる。そんな気がします。ゆっくりしたいと思って来たけど、想像よりゆっくりしてないですね。
あと、壱岐に来てから発想の軸が自分以外の所になったと思います。昔は「お金も大事だけど、自分の写真が撮りたい。」という己の欲求を常に優先させていたけれど、“今はこういうことをやったらいいのかな”と他の人と一緒に動けるようになりました。大人になりましたね。(笑) 

Photo by ごーちゃん


【壱州人辞典とは】

地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、壱岐に住む(暮らしている)を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。


~壱州人辞典一覧はこちらから~

壱州人辞典 | いきしまぐらし 【壱岐市公式】 – Part 6 (ikishimagurashi.jp)

≪この記事を書いた人≫

ごーちゃんさん

栃木県生まれ。東京→福岡→札幌→東京→大阪を経て壱岐に移住。趣味は釣りとサウナ。

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