牛を飼うなら西日本、そして壱岐へ。
小さい規模だからできる丁寧な畜産業。
2006年
移住
繁殖農家
柴崎泰三さん(埼玉県出身)
壱岐のことは、もともと知らなかったという柴崎泰三さん。高校卒業後、会社勤めとは違う道があるんじゃないかと思っていた時に長野県の牧場で畜産業と出会った。「他の県の大きい規模で畜産をしているところは、役割もそれぞれ分かれていて会社という感じだったのでちょっと違うなと。でも壱岐くらい小規模だったら、自分が目を配って色々とできる。」すべての作業を自ら切り盛りできる畜産に憧れた。
移住をしてから振興局や農協を訪ね、今の牧場へたどり着いた。「たまたま跡取りがおられないということで、自分は労力として働き、牧場は独立の手伝いをするという希望がマッチングした。なかなかうまくいく話ではないと思うけど、自分はそれがうまくいった。」ご縁とタイミングが柴崎さんと後押しした。
「小規模牧場なので、各作業に自分で目を配って飼育できるところが気に入っていますね。生き物相手なので基本的に休日はありませんが、ご飯をあげた後や雨で作業ができない時間に、本を読んだり、泳ぎに行ったり、自分の采配でなんでもできるのも魅力です。」牛たちを見つめるまなざしには、柴崎さんの優しさが込められていた。