-壱岐出身の夫と長崎市の職場で出会い、結婚。長崎市の実家近くで生活し、壱岐へは年に1度来島する程度だった。夫の実家の家業である“うに店”の跡継ぎを義兄が続々パスし、勤めて10年のタイミングで、仕事の転換期だったのか四男の夫が継ぐことに。その時、子どもが2人(3歳と1歳)おり、悩みながら子どものために28歳で移住。その後さらに2人の子宝に恵まれ、2男・2女の母となる。小坂うに店は八幡の海女さんから、うにが獲れたその日のうちに“かき落とし”で直接買い、その日の内に瓶詰めをしている。長崎市出身・芦辺町在住。-
Q1.島で子育てをして、よかったなと思うことはありますか?
島に来たから4人も子どもを持てたと思います。
向こう(長崎市)だったら2人で終わっていたかも。壱岐は子育てには最高に適していると感じました。でもそれも高校までやね。大学って時になったら教育費がかかってくるから。
私は景気が良い時に子育てしていたから、大学に行かせることもできたけど、生活費と学費が結構かかるので。それは助かりましたね。
Q2.地域に馴染むまでにどんな出会いや経験がありましたか。
まずは子どもの保育園でお母さんたちと。その次はPTA。その次は婦人会。それからどんどん広がって行って、民生委員もしたし、ヘルスメイトの代表もしました。今は更生保護女性会、衛生指導員というのもしています。
誰もいないから自分から出て行かないと友達もできないです。壱岐での1番の友達は、子どもの友達のお母さんです。高校生の時に子ども同士を連れ送りしたのかきっかけです。子ども達は私たちほど親密ではないけど、私たちは今でもすごく仲良しです。
PTAに入って役を1回持ったら、どんどん役が回ってきて、役で自分が育てられるというか、役が育ててくれるという感じになりました。うちのお姑さんにもいつの間にか「あんたよく知ってるね」というくらい知り合いも増えて、それで壱岐に馴染んでいけるようになりました。
Q3.「実りの島、壱岐」と言われていますが、壱岐のこれが美味しい!好き!という食材(食べ物)はありますか?
私は長崎にいた時、魚の刺身が好きじゃなくて、焼くとか煮物とかしか食べてなかったです。
長崎では行商の人が持ってくる魚を買って、料理して食べていました。刺身を美味しいと思ったのは、ここに来てからです。ウニもそんなに食べたことなかったし。
うちは船を持っているから、自給自足できる島でありがたいですね。
Q4.あなたにとっての壱岐を一言で表すならなんですか?
すごい一生懸命考えたけど、壱岐の島は「ひょっこりひょうたん島」みたいな気がするんです。
まあるくて、なんだか流れていきそうな感じで、良いことありそうな島というか。
台風とか来た時は動いていきそうねって思うくらい!ゆらゆら、どこに行くんやろうって!山もないし、身軽な感じがするでしょう?
壱岐には「夢の浮島」っていうキャッチフレーズもあって、それとひょっこりひょうたん島も結びつくような気がして。
~ひょっこりひょうたん島~
作詞:井上ひさし/山元護久 作曲:宇野誠一郎
波をジャブジャブ ジャブジャブかきわけて
雲をスイスイスイスイおいぬいて
ひょうたん島はどこへ行く
僕らをのせてどこへ行く
丸い地球の水平線に何かがきっと待っている
苦しいこともあるだろさ 悲しいこともあるだろさ
だけど僕らはくじけない
泣くのはいやだ笑っちゃおう
すすめ ひょっこりひょうたん島
(歌詞抜粋)
Photo by 髙田望
【壱州人辞典とは】
地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、“壱岐に住む(暮らしている)人”を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。
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