-ひとりっ子のため10年以内に帰ることを前提に、高校卒業後は福岡の美容学校に進学。5年間美容師として勤めた後、帰島。実家のサイクサ写真館をリフォームし、七種美容室を2020年9月12日にOPENさせた。お客さんが来店しやすいように定休日は設けず、前日までの予約で対応している。最近は韓国ドラマにもハマっている。芦辺町出身・石田町在住。-
Q1.なぜ壱岐でその仕事(活動・企画・イベントなど)をしようと思いましたか?
いつか独立しようと思っていたけど、こんなに早く独立するつもりはなかったです。
旦那がお父さんを早くに亡くしていて、今は若くして鉄などを運ぶ貨物船の船長をしています。“何かを一緒に始めたら、一緒に頑張れるんじゃないかな”と思って、旦那が船を作ったタイミングで美容室を始めました。
Q2.(Uターン)壱岐へUターンをして帰ってきた時にどう感じましたか?
壱岐に住む大人の人を知らないなと思いました。学生時代は周りに友達がいたのでそれで良かったですが、大人になって帰ってきた時に「案外人脈が無いかも」と思いました。
ずっと壱岐で働いている同級生は、壱岐に住んでいる人をたくさん知っていると感じた一方で、私は地元の人ならわかるけど、違う町の人だと関わりがなくて知らない人が多かったです。早い段階で「人脈がない」ということに気が付いたので、帰ってきてから1年ちょっとは美容師ではなく保険会社に勤めました。平行して2年半くらい同級生が営む小料理屋さんでも働きました。いろんな所に行ったり、いろんな人に出会ったりすることができましたね。
あとは同級生が結構島に残っていて「みんないるから頑張れる」と感じています。1人が頑張っていたら、自分もできるかも!となっているかもしれませんね。
Q3.島外との違いを教えてください
島だからやりやすいこともあるし、見せ方次第ではすごく自由な島なんじゃないかと思います。
島外で当たり前のことが、壱岐にはまだまだ入ってきてなくて、体験したことないことを提供できることが、チャンスだと思っています。それで満足してもらえたら勝ちだなと思います。
良くも悪くも“見せ方”や“伝え方”が重要で、自分次第なところがありますね。
Q4.これから壱岐でどんなことをやっていきたいですか?
高校生の内から色んなことを体験できるようなシステムが欲しいなと思っていて、私は「高校生を被写体にした作品作り」をしたいと思っています。
福岡の若い子たちは、おしゃれな美容室に行って写真を撮られ慣れている感じがして、そこが違うなと思いました。島外へ出た時に撮られ「慣れている」「慣れていない」はすごく差があって、人生の経験も変わってくるんじゃないかと思っています。だから福岡に出ても、ちょっと垢抜けて見えるような若い子たちを作っていきたいなと思っています。
それで高校生が動いたら、もう少し活発な島になるんじゃないかなと。私たち世代の人が動いても「若いから」という風に見られるけど、高校生たちの言葉は“自分達の今後の未来”のことだから、結構重いのかなと思います。
Q5.あなたにとっての壱岐を一言で表すならなんですか?
「第2のチャレンジの島」です。
第1は人によって違うと思うんですけど、もう1回自分を改めて見ることが出来る島なのかなって思います。せわしなく生きて来た人に、ちょっとゆっくり休んで“もう1回やってもいいんじゃない?”と思わせてくれるような島ですね。
私の第1の人生は美容師になったり、ヘアショーに参加したり、東京の美容師さんと関わって作品を作ったり、自分にとってすごく良い人生でした。じゃあ次は人にとって良い人生にしようかなと。周りの人がちょっとでも笑顔になれるような、そういう生き方をしてみようと思っています。
Photo by 髙田望
【壱州人辞典とは】
地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、“壱岐に住む(暮らしている)人”を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。
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