-壱岐市勝本町出身・在住。東京農業大学・農学部醸造学科卒業。2001年Uターンし、現:壱岐の蔵酒造に入社。2015年から2018年まで壱岐の蔵酒造代表取締役に就任。現在は原田酒造有限会社 代表取締役として、2021年に長崎県初となるクラフトビールライン・ISLAND BREWERYを開始した。コンセプトは「日本一魚に合うビール」。-
Q1.なぜ壱岐でその仕事(活動・企画・イベントなど)をしようと思いましたか?
ビールを作り始めた理由は単純で「壱岐にビールがあれば絶対楽しくなる!」と思っただけなんです。壱岐には美味しい魚がたくさんあるので“魚に合うビールを作ろう“と考えました。いろんなビールを試飲して、苦味を抑えたビールが魚と合いそうだと感じて、その時に「これってビールが苦手な人でも飲めるビールと通ずるのでは?」という結論にたどり着きました。実際に俺はアルコール飲料飲めないので、裏テーマとして”俺が好きなビールを造ろう“と思っています。
クラフトビール作りはすごく楽しいです。いろんな壱岐の要素を入れることができるし、スタイルがたくさんあるので遊びながら、ビールを作ることができています。使用した壱岐らしい食材は「ゆず」「いちご」で、今は「セゾン」という壱岐の小麦を使ったものを仕込んでいます。今後も壱岐の食材を取り込んでいきたいと思っています。「ゆずこしょう」を使ったものや「ミルクセーキ」みたいなビールも思案中です。
Q2.壱岐で事業を行っていて、どこにやりがいを感じますか?
ここ(タップルーム)で飲んでもらって「美味しいね!」って言うお客さんの笑顔を見ることですね。それ目的でここを作ったということもあります。時には「合わないね。」というお客さんもいますが、それ含めて楽しい場所になっています。
今、お客さんは島内外、半々で来てくれています。思いのほか、島内のお客さんが来てくれています。最初島民の人には「まずいし、高い!」と言われると思っていました。飲みなれているビールと味は全然違うし、値段も高いし、それを覚悟して4・5年かけて“クラフトビールはこういうものだ”ということ伝えていこうと思っていました。案外、「美味しい!」と言ってくれて、嬉しい限りです。
Q3.島外からの移住者に対してどのような印象を抱きますか?
これから壱岐へ来る人や挑戦してみたいと思っている人は、ぜひ挑戦してほしいと思っています。特にこの勝本には大型商業施設がなかったから、良い雰囲気の商店街が残っています。裕福ではありますが、これから人口が減っていく時に地元密着型だけではなく、勝本に来てくれる観光客の方に向けた事業にもチャレンジしてほしいです。
動き出しが早いのは移住者の方かなと思っているので面白そうだなと思ったら、とりあえずまずやってみて、島の人達をどんどん引っ張って行ってほしいと思っています。移住者の力が必要です!
Q4.何のお店ができると良いと思いますか?
お客さんに聞くと「飲み歩きできるようなお店」だからバルみたいなものか、昼間から食べられる「ラーメン屋さん」がほしいという話はよく聞きます。美味しいとんこつラーメンが食べられるお店がほしいみたいです。もしお店が出来れば観光のお客さんもお昼を食べるレパートリーが広がると思います。
僕は壱岐のものを使った何かが良いなと思っていて、「ジェラート」や「たいやき」が良いかなと思っています。それなら小学生も年配の方も買うんじゃないかなと思っています。昼間は食べ歩き、夜ははしごできる商店街になって、どうにか人通りの多い商店街になってほしいなと思っています。
Q5.あなたにとっての壱岐を一言で表すならなんですか?
「無限の可能性のある島」ですかね。
人によってはなんでもできるし、自給自足ということはなんでもある。温泉もあるし、いろんな可能性のある島なんじゃないかなと思っています。まだまだ可能性はあると思います!
何よりも九州の玄関口、博多から近いっていうのも大きいと思います。朝イチで壱岐を出れば、昼には東京にも着くし、そういうアクセス面もかなり良いと思っています。
本当に最近移住者の人も増えてきて、面白い島になっているんじゃないかなと思っています。
Photo by 髙田望
【壱州人辞典とは】
地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、“壱岐に住む(暮らしている)人”を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。
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