―中学卒業後、島外へ。仕事をしながら定時制の高校を卒業する。20歳頃、壱岐に帰ってくるも伯父と大喧嘩し、やんちゃをしまくる。その間の1年半でできた借金を返すために再び島外へ。30歳で壱岐に戻り、35歳の時に中学時代の同級生と結婚。長年、真珠養殖の会社に勤めた後、特別養護老人ホームで勤務する。老若男女問わず「若ちゃん」と呼ばれ、地域の保育園では園外講師のような役目も果たしている。壱岐市郷ノ浦町出身。-
Q1.どんな仕事をしているのか教えてください。
リタイアしたけど、働かんわけにはいかん。だから大工仕事をしたり、お年寄りのところに行って、草を切ったりしています。伐採、剪定、草切りなんでもしています。85歳のばぁちゃんとか70代のばぁちゃんが友達。一人暮らしのばぁちゃんは何もできんから、お墓掃除もしています。そのへんも責任持ってやっています。
今はコロナで家に行けないから、現場に行って草を切って、お金だけもらいに家に行きます。でもばぁちゃんは喋り相手がいなくて寂しいから、同じ話を2時間くらい話していることもあります。
それで大工までは行かないから、「大八 若ちゃん」です。大六でも良いとばってね。(笑)
Q2.浮きでできた動物がたくさんありますが、なぜ作り始めましたか?
3年くらい前から作っています。もともとはペットボトルと磁石で作った“てんとうむし”と“ちょうちょ”を友達にあげていました。
そしたら75歳くらいの元ペンキ屋の人が家に来て、人気キャラクターの物を孫にあげたい!と言ってきたんです。ただペンキが高い。だからお金をかけないように作っていたんだけどペンキを持ってこられたから、それで作り続けています。
Q3.壱岐の隠れスポットがあれば教えてください。
牧崎の鬼の足跡の先に木のトンネルがある。今は無いけど、かつては1本松があったんです。梅雨になった次の日の天気がいい日に行くと水蒸気がすごくてきれい!あとは嫦娥のところの龍宮城も良かったです。
※本人提供
Q4.あなたにとっての壱岐を一言で表すならなんですか?
65歳になって分かったのは、「子育てには良い」。
福岡県内に1時間で行けるし、海の遊びもできる、山の遊びもできる。だから子育てには最適です。ただ進学は大変だから、中学までの子育てには最適。
若いときは田舎っていうことが嫌いでした。10年間、島を出ていたけど、みんな自分の事を覚えていました。
すべてを忘れてもらうために、さらに10年かかった。
1年半の悪さを忘れてもらうために20年かかった。
でも今は壱岐が好きです。
Photo by 髙田望
【壱州人辞典とは】
地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、“壱岐に住む(暮らしている)人”を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。
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