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[ 壱州人辞典 No.56] 平山旅館 若女将:平山真希子

千葉県出身。大学卒業後、大手外資系企業に就職し神戸市へ移住。マーケティング、ブランディングを中心とする事業に10年間携わり、当時家族で訪問した東北への旅行をきっかけに地方創生に興味を抱く。その後群馬県みなかみ町の観光協会に入職し、観光の仕事に生きがいを感じていた頃、平山旅館女将と運命的な出会いを果たす。現在は平山旅館料理長として勤めるご主人と結婚し、旅館を支える若女将として日々奮闘している。

 

Q1. どのような経緯で壱岐を知りましたか

群馬県みなかみ町で勤めていた時に出会った、平山旅館の女将が大きなきっかけです。
当時、仕事の繋がりから女将と知り合いお話しする機会を得ましたが、まず驚くほどにパワフルな女将に圧倒されました。お互い観光の現場で働く者同士、刺激的な意見交換ができたので、解散後にお礼のメールを送るとこのような返信が来ました。
「あなたと周太朗(女将の息子。平山旅館料理長)は運命の糸でつながっているわ♪」
会話の中では一度もそんな話はありませんでしたが、それが主人を知ったきっかけにもなります。(笑)

その後も、女将との連絡は続いて、壱岐や平山旅館が気になっていたところに、たまたま友人の結婚式で大分に行くことが決まったので、その勢いで壱岐に訪れたのが最初の訪問ですね。

 

平山旅館の人気商品「島茶漬け」

 

Q2. 壱岐で暮らし始めて、どんな印象を受けましたか

とても恵まれた環境だなと感じました。群馬で勤務していた時も、現地の魅力に惹かれていましたが、壱岐は小さい面積にも関わらず、ぎっしりとたくさんの魅力が詰まっていました。
例えば、湯本温泉は千年以上の歴史だけじゃなく、温泉として認可されるための成分が基準値の14倍ほどの濃さがあるんです。日本で一番濃い兵庫県の「有馬温泉」はとても有名ですが、そこに追随するほどのポテンシャルがあります。

神社の数、歴史、文化等々どれもそれぞれ奥深く、日本でも突出しているのですが、こうしたひとつひとつの強みはあまり発信されていなく、「知られていなくてもったいない!」と感じました。これまで学んできたマーケティングや広報の経験をここで還元したいという想いに至ります。

 

 

 

 

Q3. 島外との違いを教えてください

古くから残る歴史だと思います。

モノはその場ですぐに作ることはできますが、歴史は長い時を経て少しずつ築き上げられるものじゃないですか。壱岐は日本最古の歴史書「古事記」の原点の1つとなる地域で、さらに魏志倭人伝にも登場する島です。
いかに他の地域にはない歴史を持っているかがわかるかと思います。その長い歴史を経て現代に残るものは、現地に住む人しか知らない宝もあれば、外側から輝いて見えるものもある。そうした違いを楽しむことができるのは、これまで自分の故郷以外の様々な外の景色を見てきた経験があるからだと思いますね。

 

Q4. これから壱岐でどんなことをやっていきたいですか

これまで日本のおもてなしの”粋”が詰まった旅館を軸に、循環型社会に向けた取り組みを行ってきましたが、今は新たな取り組みとして真珠のプロデュースを行っています。

中でも2つの真珠が結合した「双子真珠」は300万粒の中でも1000粒程度しか取れない貴重なもので、さらに形や色がきれいなものはほんのわずかです。壱岐に移住してから、真珠の土産品はあまりみたことがなかったことをきっかけに取り組み始めましたが、せっかくなら他社と同じような真珠を販売するのではなく、壱岐でしか作られていない、出会いや運命を感じるものを作り、お客様に持って帰ってもらいたいなという想いを込めて制作しています。

 

ジュエリーブランド「TSUKINO PEARL」

 

 

Q5. あなたにとっての壱岐を一言で表すならなんですか

今後の時代の最先端になりうる場所だと思います。

壱岐は歴史的にみても弥生時代の当時、最先端の技術やトレンドを海外から日本に取り入れていたし、今は世界がSDGs(持続可能な開発目標)に注目する中で、壱岐は次世代に残していきたい自然や文化などが豊富にあります。
旅館では、残った食材を馬や鳥や畑の餌や肥料として還元してフードロス(廃棄食料)はゼロですし、温泉を使いすぎないセンサーをつけたり、温泉の熱で水道を温めるなどエネルギー消費を最小限にしております。また、海藻を梅の木の虫除けに使ったり、ウニの殻を畑の養分にしたり、すでに循環型社会を実現しています。

 

 

 

そして壱岐島は食料自給率も高く、世界に誇る神社や無形文化財の神楽、弥生時代の遺跡、また麦焼酎発祥の土地であることなど、日本国内のみならず世界的に唯一無二を誇れる要素がたくさんあります。
これら島の中にある宝物を大切にしながら磨き上げ、将来持続可能な地域にしていくためにみんなが意識して取り組めば、世界がこの地域に注目し、壱岐が世界をリードする存在になることを期待しています。

 

 

Photo by 髙田望


【壱州人辞典とは】

地元出身者・移住者・年齢・性別問わず、壱岐に住む(暮らしている)を紹介していく企画です。
壱岐島の良さを伝えるには、その地に暮らす人にフォーカスを当てることが大切だと考え、魅力的だと感じる人を紹介していくことで「この人に会ってみたい。」「この人に 話を聞きたい。」という興味を持ってもらい、人が人を呼ぶようなサイクルを作りたいと思っています。
人から人へと辿っていくことで、私たちが知らない、壱岐の人もあまり知らない面白い人に出会いました。 


~壱州人辞典一覧はこちらから~

壱州人辞典 | いきしまぐらし 【壱岐市公式】 -Page 5 (ikishimagurashi.jp)

≪この記事を書いた人≫

ぶちさん

長崎県大村市出身。管理栄養士として日本、アフリカで約6年間の活動を経て、2021年4月から壱岐市地域おこし協力隊に就任。

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